2023年4月13日木曜日

信頼と信用

 2月中旬くらいのこと、とある取引先様にて事業説明会があり、このブログによく登場する上司の常務取締役とともに参加するため東京出張となりました。

せっかくなのでということで、港区にある本社に赴き、増床したというオフィス見学をさせて頂きました。まだ工事中の個所もありましたが、キレイで新築の香りがしており、いい感じでした。こういうの見ると、中部支社も移転したくなってきます。

話はタイトルに戻るのですが、本社に立ち寄った際にマネージャ候補の方たちのプレゼンがあるということで、飛び入りで参加してきました。(まあ単にプレゼンを聞いていただけだったのでしたが)

で、そのプレゼンの共通テーマというかキーワードが「信頼」だったんですよね。皆さんそれぞれの信頼に関する考えや定義があり、とっても興味深かったです。ハイ。

とあるメンバーのプレゼンが終わり、評価者として参加していた、ある社員のコメントで「信頼」と「信用」って何が違うと思いますか?という質問が出て、マネージャ候補者は色々言っていたものの、はっきりとした定義は言えず、時間制限もあり、答えの出ないままふわっとした感じでその場は終わってしまったんですよね。。

いやー、カットインして一席ぶちかましたかったのですが、飛び入りの部外者なんで止めときました。

もし発言していたら、こう言っていました。結構明確に違うんですよね。

「信頼」は信頼する側が、相手方に対してはっきりとした根拠や担保は無いが、雰囲気や見た目、話しぶりなどから悪くは無いだろうと希望的観測のもとに頼る心情。もしくは逆に信頼される側が、相手方に対して自分の素性や外観、価値観などから相手に信じてもらえるだろうというこちらも希望的観測が元となる心情。

対して「信用」は、当事者間の過去の実績や何かしらの担保をもとに信用する側とされる側の間で相互的に許諾しあう心情。実績の回数や担保の増加により大きくすることができる。

信頼は当事者で実績の無いケースで握り合う時に必要となるが、根拠は薄く信頼する側は、ある種の賭けの要素がある。信頼する側はリスクを負い、される側も次の機会を失いかねないリスクを負う。

対して信用は実績や担保を基にした感情であり、過去の実績の積み重ねや、担保により信用する側のリスクを信用される側が補填するような均衡の元で形成される感情かなと。

なので金融の世界では「信用保証」による融資はあるが「信頼保証」による融資はない。確かに「信頼」はそもそも保証のないものに対する希望的な心情なのだから。

そう考えると恋愛も相互信頼で始まり、信用までいけば結婚とかになるのかな。もし逆になるとどうだろうか、信用されるまで恋愛しなかったら、どこか盛り上がりに欠けるだろうし、もし信頼だけで結婚した場合、手痛い状況に陥るかもしれない。話反れましたね、、

まあビジネスでは信頼されてチャンスを経て、信用を積み重ねていけるよう精進したいと思います。

2023年4月10日月曜日

世代ギャップ「初々しい新社会人を見てふと思ったこと」

昼休み時や定時後におそらく同期であろう新入社員が固まって
街をタムロしている季節がやってきました。
子鴨がくっついて歩いているようで微笑ましいです。
1~2か月もすると配属も決まっていき自然と別行動になっていくんですよね、、。

信じてもらえないかもしれませんが、私にも20代の頃があって
その時よく感じていた、仕事のミスに対する指摘について、
ちょっと気づいたことがあったので参考まで。

私も若いころは単純なポカミス(又は手抜きからくる雑な仕事)を
やらかすことはあり、当然ながら指摘を受け、叱られることもしばしば
ありました。
それで当時よく理不尽に感じたのは、確かに間違いだけど別に
大した問題じゃないからそこまで厳しく言わなくても、、、という場合。
同じようなミスで前はそんなに厳しく指摘されなかったのに何で
今回はここまで言われるのだろう。みたいな。

同じミスを繰り返していたわけでもない、、
単に先輩・上司の機嫌が悪かったのか、、、
態度が悪かったのか、、、
結構モヤモヤしていたことがありました。

結局答えは出ず、直接聞くほど勇気もなく。(昔のIT業界は
建設業の現場みたいな感じで、おっかない人が多かった。個人調べ)
 
年齢とともにミスの内容も変わり、そのうちそんなことを考えることも
無くなっていきました。

で、最近になってその時のこととか、ふと振り返ってみて
ああ、これかなというものが見えてきました。
(長い前フリですみません)

考えてみれば至極単純。指摘している部分の違いでした。

若いころの自分は、ミスそのもので起きた迷惑度合の大小を気にしていて
指摘する側は、ミスが起きた根本要素を見ていたんですよね。

つまり、迷惑度合が大きくても本人の意識に問題はなく、経験の浅さなど
から来るものなら指摘や注意喚起だけになるけど、怠惰な感情など
意識の低さや甘さから来ていたなら、迷惑度合が小さくても厳しく
指導されていたということです。

つまりは、先輩や上司は、ミスで発生した問題そのものと、ミスの
原因とは別軸で見ていて、本人の意識の低さや甘さを見ており、
そこに対して指導していたということだったのです。

それに対して若いころの自分は、意識の部分の視点があまりなく
ミスした部分しか見ておらず、解決すればいいという視点しか
無かった。だから指導に対する厳しさにギャップを感じてしまって
いたようです。

「最近の若者は・・・」という世代ギャップもそういう視点の違いから
 きているんじゃないかなと、着慣れていないリクルートスーツの新社会人を見て
感じました。
 
ちなみに「最近の若者は・・・」というのは古代ギリシャの
プラトンもそういう愚痴を言っていたようで、この流れは数千年続いているようです。
今の若い人もあと20年くらい社会人続ければ同じこと言っているんでしょうね。
 
ちなみに私の若いころの世代は世間的には「新人類」とか「バブル世代」って言われていました。今でいう「Z世代」ですね。 「氷河期」「ゆとり」「さとり」・・・
大体その時の世相とリンクしているので今後は「コロナ世代」とかになって
いくんでしょうかね。

中部支社が生まれるまで(序-2)

 前回の続き

 オファーのあった翌日から、事業計画書を作るにあたって何から手を付けようか思案していました。本社や他拠点という事業基盤があるとはいえ、独自の商圏で関連も低く、商慣習も全く違うところがあったので、思い切って起業するくらいのつもりのものを作ることにしました。

本来なら社名とかロゴを考えたりするものなのですが、今回は該当しないので代わりにプロジェクトロゴを作るところから始めました。要するに今回の計画(プロジェクト)を象徴するマークです。

自宅ではMacBookを使っていたのでGoogleのスライドを元にプロジェクトのロゴとプレゼンの表紙を作りました。それだけで半日くらいかかったかも。そこから目次や章の表紙などテンプレートを作って一旦作業の手を止めました。そのあとは丸1日かけて大まかな構成を考えていましたね。、、

ちなみに当時はもっぱら深夜が作業時間でした。静かだし集中できるので。生来ショートスリーパーなので3時くらいまでは普通に活動していました。

構成が決まったら、各章のタイトルを付けてあとは中を埋めていくだけの作業。考えすぎず、出来る出来ないはある程度度外視してやっていきたいこと、良いと思うことをつらつら書いていった記憶があります。

こだわったのはクレドと呼ばれる信条の部分です。作ろうとする組織がどうありたいのか魂を込めるような気持ちで考えを練って以下を作りました。

【5つのクレド】

1.成長に見返り有り。 現状維持に見返りは無し。
 ☞ 個人の成長が会社の成長と直結している。自己を磨き成長と報酬を受け取ろう。
 
2.改善提案は有り。 不平不満は無し。
 ☞現状を良くするために何ができるか考えよう。現状の不満や不安を一緒に解決しよう。
 
3.何事も感謝は有り。 何事も当然は無し。
 ☞皆お互いに支えあっている。当たり前の中にある小さな支えに気づき、常に感謝の心を持とう。 
 
4.使命や誇りはあり。 受身や惰性はなし。
 ☞使命感と誇りを持って仕事に取り組もう。常に仕事との向き合い方をチェックしよう。
 
5.ワクワクは有り。 イヤイヤは無し。 
 ☞ 何事にもワクワクするクセを付けよう。 苦手なことも捉え方を変えて向き合ってみよう。

クレドが出来た時点で7割完成したような感じでした、他のことは一般的な事だったし、数字部分も希望的観測のようなものですし。

完成したのが1週間くらい後の木曜日深夜(日付的には金曜日の未明)に送信し就寝。

zzzz....

いつものように4時間くらい寝てお昼前くらいでしょうか、、役員の方から電話があり、東京の本社に来て社長にプレゼンをお願いできないかと相談がありました。

プレゼン自体は断る理由もないし、入社するしない関係なくプレゼン内容の評価を感じたかったという気持ちが大きかったかもしれません。

翌週東京本社にて社長と対面。自己紹介をそこそこにプレゼンを行い、概ね理解と評価を頂いた感触はありました。その後食事に誘われ、この方向性で良いからやってみてくれないかと打診を受けました。一旦は持ち帰ったものの、帰りの新幹線の中では承諾の意思を固めました。

この時の自分を自己分析すると、承諾した理由としては事業計画書を作っていてワクワクしてきたからかなと。やり切ったつもりでいたIT業界でしたが、こうしていれば良かったのかもとか反省点も多くあり、それらを盛り込んだ事業計画を持って、組織作りにチャレンジし、もう一回答え合わせしたくなったんだろうなと、、

そして初めましてから1か月後の12月1日に拠点立ち上げの初日を迎えることになるのでした。

(つづく)→つづき

 編集後記 
続きは拠点立ち上げ創世期の話に入っていきます。ちょっとペースアップして最初の1年と、前代未聞の新卒採用の話をしたいと思います。


2023年4月4日火曜日

仕事へのモチベーションを高め、維持するには

 仕事に対するモチベーションってどうやったら高められて、かつ維持できるのか、、、

なかなか絶対的な答えってのは考えてみると難しいですね。 なんで難しいのかといえば、個々の価値観に依存する部分が大きいです。そもそも仕事そのものにモチベーションを持とうとしない人もいるし。

ただ、、平日24時間のうち8時間、つまり3分の1を仕事に占めていて、週で計算しても 約24%の時間(4分の1)を仕事に費やしているということ。そしてその時間の労働の対価で自分自身の生活コストを賄っている。

だったら仕事そのものにモチベーションを注入できた方が時間もあっという間に感じられるし、充実感も得られるんじゃないかなと思うんですよね。成果が出れば収入アップにも繋がるし。少なくとも私自身はそう考えてます。

 じゃあどうやったらモチベーションに繋げられるのかと言えば、結局のところ根っこは「欲」だと思うんですよね。なんか「欲」というと「欲張り」とか「利己的」というようなネガティブな印象が強く感じられてしまうんですけど、モチベーションの起点は「欲」で良いと思うんですよね。本能的な3大「欲」もそれ自体は生きて行くために必要な「欲」ですし。

で、肝心なのはその「欲」を実現するための「方法」や「手段」であって、そこを誤るとやる気が無くなったり、楽をしようとして手抜きなったり、ズルをしたり悪い方に行ってしまうのかと思います。あ、自分で言ってて「真実に向かおうとする意志」みたいな感じになってしまったw

逆に手段や方法、プロセスが正しい方向に向かっていけば、何かしら成果が出たときに、手応えを感じ、また次のアクションに対するエネルギーが湧いてくる。

例えば利他に繋がる手段を取ると、自然と味方が増え、結果として自分一人以上の力が得られる事が多くなる。それこそが良いサイクルに向かうモチベーションになるのだと思う。

あとはそのモチベーションを使えば前に進んで行ける。もちろん結果が出なかったり、失敗することもあるけど、そんな時こそ学びの時とかノウハウを得る時だと受け止めて、策を練り次の一歩を踏み出せるかが分かれ道。そう出来ないと途端にモチベーションは下がってしまう。。

自分自身に降りかかる現実をどう受け止めるかは自分自身でコントロールは可能。それが出来れば永続的にモチベーションを注入できる。

そう、チェンソーマンのデンジのように永久機関が完成しちまったなアア~!!これでノーベル賞は俺んモンだぜ~!!」みたいな。

まとめ

1.モチベーションのはじまりは「欲」で良い!

2.欲に対してどうやって実現させるかという手段や方法が大事。具体的には利他に繋がるような手段だと味方になってくれる人が現れやすく、良いサイクルが生まれやすい。

3.うまくいかない事が起きても学びだと受け止めて、よくよく考え、改める所は改める。腐ったり、人のせいにしない。トラブルさえもモチベーションの糧にしてやろうとするくらいのメンタルが大事。それが出来れば永続的にモチベーションを維持出来る。

まあ、理想論もありますが、、、自分の場合、挫けそうになったら体を動かしたり、酒飲んで寝てリセットしてますw

【書評】運 - ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」を読んで

  すみません 、1年以上のご無沙汰となってしまいました。。。 タイトルの通り、今回はビジネス書の書評です。年間だいたい6冊~8冊くらいビジネス書は購入しています。心に響く内容のものもあれば、しっくりこなくて参考程度に留めるものも多いです。 購入目的は知りたいという知的探求心や、...