2023年5月7日日曜日

中部支社が生まれるまで(黎明期)

 前回の続き

なんやかんやで、入社が決まり、そして初出社を迎えました。

自宅で。

テレワークとかではなく、素で自宅。なぜなら事務所とか拠点がなかったから。住所と転送用の電話が使えるバーチャルオフィスを契約していて、良く言えばどこでも仕事ができる、悪く言えば根無し草のようなので落ち着きはなかったです。
 
完全ゼロベースでの立ち上げなので、なるべくコストはかけずという考えだったため、それで良かったのですが、、、
自宅が街の中心から離れていて、当時はバス路線ということもあって自宅を一旦出たら戻ることができないので結構大変でした。
 
一旦自宅に戻ることが出来ない=仕事道具を一式持ち歩いていないといけないのでお医者さんが持っているような大きなカバン持って営業していました。おかげでいまだににその時できたタコが手のひらに残ってます。 

アポイントの時間が空くと、毎回喫茶店に行くわけにもいかず、ビルのエントランスかコンビニのイートインコーナーで過ごしていました。真冬で寒い冬だったので年末に大風邪ひいたのは今ではいい思い出です。
 
2018年年が明け、春になってくるころには採用活動もうまく回りはじめ、4月時点では数名の社員が在籍するようになりました。採用~営業~管理を一気通貫で一人で行っていたため、それぞれのフェーズの悩みも増えていたころです。ただ、その時はそれ以上に体制拡大を至上命題としていたので、スキルよりも人柄重視、、、というか未経験でも一定のコミュニケーションが取れていれば内定としていました。
 
内定後の受け入れ先案件に関しては、これまでのコネを最大活用していた頃です。今もお取引はありますが、当時の取引先窓口のマネージャーの方々には感謝しかありません。
 
とがった内容の求人広告も出していて、dodaの特集ページ(フリーフォーマットのページ)では、 ブラック企業を比喩する内容だったり、apple社みたいな感じにして、S.ジョブスみたいな黒タートルネック着て、ジョブスと同じメガネフレームをかけて登場したり、アイデア重視でやれることは何でもやっていました。会社としてそんな手法を許してもらえていたことは感謝です。

ジョブス風広告で思い出深いのは、なんといっても新卒応募があったことです。
なんと現役中学生。しかも私のメールアドレスに直接相談を送ってきたのです。
それだけでも驚きなのですが、最初は進学を勧めながらやんわり断っても、それに対し理路整然と自分の考えを返答してくるという、、何回かやり取りを経たのち、私の方が折れ、面接だけでも受けるということになりました。
 
その時には採用する・しない関係なく、逆に一度会ってみたいという気持ちの方が大きかったです。
 
そんなこともあり、中学生を面接するにあたって知ったことも沢山ありました。
 
1)まずハローワーク経由で中学校に求人票を出す。
2)それに本人が、親の同意を経て担任の先生に申し出る。
3)ハロワと学校から応募連絡が来る。
4)学業優先のため、面接が出来る期間が予め定められており、そこから面接日を決める
5)本人と親御さんと3者で面接を行う。
 
ざっとこんな感じでした。
 
面接では意欲を問い、仕事内容を親御さんにもわかるよう説明し、内定した場合の受入条件を提示(契約社員)しました。
 
面接時もメールのやり取りで感じた人柄そのままで、大人びた少年でしたね。
 
結果受入して前例の無い中卒新人の採用という両者にとっての伝説を残しました。担任の先生から感謝のお電話を頂いたのが思い出深いです。昭和ならともかく、いまの時代で中卒フルタイム就職する人はほぼいないと思う。

そんなこんなで彼は入社3年間で私が課したノルマである、複数の情報系資格を取得、大学入試検定も合格(2年で)。そして去年離職して今は大学生になっています。
退職はしたものの、大学に現役世代と同じ歳に入学できたので彼の人生としては良かったと思っています。
しかも関係は絶たれたわけでもなく、今もアルバイトで仕事を手伝ってもらっています。
このまま成長し、大学卒業したらまた戻ってきてもらえたら嬉しいし、たとえ別の道を選んでもそれはそれで良いことだとも思う。
今の仕事をしていてこういった人との縁と成長を目の当たりにできるところが醍醐味に感じます。大変なことやしんどいことも多いけど。。

そんなこんなで激動の1年目が過ぎ、社員が10数名となり2年目を迎えるのでした。
 
つづく・・・
 
 編集後記 
ここでは触れていませんが、毎月のように色んなことが起き、経験していった時期でした。梅雨から夏場はフラフラだったと記憶しています。
次回は2年目の話がメインで、試練が立て続けに舞い込んできた時の話になります。
 

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